家を建てると、
10年間税金の還付を受けることが出来ます(現在は期間限定でさらに3年間延長されています)。
この制度を「住宅ローン控除」というのですが、具体的には各年末のローン残高の0.7%を上限としてまずは所得税が控除され、控除しきれなかった分を
住民税から控除してくれるというものです。
おはようございます。
営業の岩井です。
さて、今回は、
住宅ローン控除について掘り下げつつ、「節税」をテーマにお伝えしていきたいと思います。
例えば、年収600万円の方は、所得税を年間で約20万円、住民税を年間で約30万円収めていると思いますが、この方が家を建てると住宅ローン控除によって最大297,800円もの所得控除を受けることが出来ます。
(計算式→所得税200,000円+住民税97,800円)
(*注:住民税控除は97,800円が上限です)
つまり、この方の場合、
借入残高が4254万円(297,800円÷0.7%)を下回るまでは、控除枠を上限いっぱいまで使えるということになるのですが、返済面から考えると、確実に借入額をもっと減らしたいところですよね。
家を建てると今まで必要なかった費用が諸々かかるし、家を建てるかどうかにかかわらず子供たちの進学資金も貯めないといけないし、同時に老後への備えもしていかないといけないからです。
ということで、ここからはもう少し現実的に考えていきたいのですが、仮にこの方が3500万円借入れをしたら一体どうなるのでしょう。
この場合、最も節税効果が高いのは、最も借入残高が大きい1年目なのですが、1年目の年末残高が3,400万円だとしたら、この方は最大で238,000円の所得控除を受けることが出来ます。
つまり、まず納めている所得税が満額返ってきて、控除しきれなかった38,000円は住民税から控除されるというわけですね。
なかなかなボーナスですね。
でも、もう少し踏み込んで考えてみると実は38,000円分所得控除枠が使い切れていません。
(97,500円 – 38,000円 = 59,500円)
(最大控除額 – 実際控除額 = 控除枠余り分)
そこで、オススメなのが私的年金のiDeCoです。
掛け金全額が所得控除の対象になるからです。
例えば、iDeCoに毎月上限いっぱいの23,000円を積立していったと仮定すると、年間で276,000円分、所得控除を受けることが出来ます。
つまり、この年収の方なら所得税、住民税ともに税率は10%だと思うので、それぞれ27,600円ずつ控除されるというわけですね。
となると、まずはiDeCoによって27,600円が所得税から控除されるため、住宅ローン控除によって控除される所得税の額が172,400円になります。
(200,000円 – 27,600円 = 172,400円)
そして、その結果、住民税から控除される金額が増えます。
238,000円-172,400円=65,600円
数字が並ぶとちょっとややこしいのですが、要はiDeCoに加入したことによって、より節税効果が高くなったというわけです。
具体的には所得税、住民税ともに27,600円ずつの合計55,200円分です。
✔️「節税」をうまく利用してお金を増やすこと
この話から伝えたいことは、所得が高くなれば納める税金の額も高くなるため、所得が高めの方は家を建てると同時に、iDeCoにも加入した方がいいということです。
また、個人的には、iDeCoと同時に「つみたてNISA」を利用し、毎月コツコツと積立投資もしたほうがいいと思っています。
教育資金や老後資金をつくっていくためには、あなた自身が働くとともに、今のうちからお金にも働いてもらう必要があるからです。
そして「つみたてNISA」にも「iDeCo」同様に大きな節税効果があるからです。
お金のことに関しては、知っていることによって損することはほぼありませんが、知っていないことによって損することがたくさんあります。
住宅ローンにせよ、住宅ローン控除にせよ、iDeCoにせよ、つみたてNISAにせよ、生命保険にせよ、なんでもです。
そんなわけなので、家づくりをきっかけとしてお金のことについても家と同じぐらい勉強してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。